「週刊WABAS」第30号

 ようやく秋めいてきました。一年の早さに驚きますが、まだ10月30日、11月17日の勉強会、そして12月10日の討ち入りシンポと本会の企画は目白押しです。ぜひ日程にお入れ下さって、寸暇を縫ってご出席下さい。

今週の樋口恵子です

 この夏、IFA(国際高齢社会連盟)コペンハーゲン会議に一行4名で出かけ、分科会で発表したこと、1人がハンドバッグを盗まれたことは既報のとおり。今回はいいお知らせです。 The British Society of Gerontology から発表原稿を掲載したいという申し入れがあり、私は一冊の本になるくらいかと思っていたら、最近掲載誌が送られてきました。なんと通常の定期刊行物の厚さで、IFAの特集として僅か11本が収録されているだけ。数百とあった発表の中から、私の発表に京都の中西豊子さん、北九州の冨安兆子さんの地域活動レポートを加え、3人連名の堂々たる内容です。Generations Review  (Journal of the British Society of Gerontology) はオクスフォード大学が編集する老年学では著名な機関誌でここに載るのは名誉な事だそうです。専門家の間に本会の活動が少しでもひろく伝わるのは嬉しいことです。

 ただし中西豊子さんのファーストネームが目次も本文も Totoko となっていました。固有名詞をまちがえられて中西さんは憤慨と思いますが、トトコというの、ちょっと愛嬌があってお似合いだと思いました。

「週刊WABAS」第29号

静岡大会準備始動!
理事長、樋口恵子

 06年鳥取大会は大盛況で終了。鳥取県の皆様、ほんとうにありがとうございました。鳥取県の各グループ、会員の皆様が地域のよりよい高齢社会創造に、一層の影響力発揮を確信しています。

 一方で静岡大会の準備が始動しました。すでに地元では着々と会合が重ねられていましたが、9月15日、東京から私と新井倭久子事務局長が参加、坂本由紀子実行委員長、丹羽純子事務局長はじめ静岡県各地からの20人ほどのメンバーと初顔合わせ。明るく力強く、企画案が語られました。早速東京へ持ち帰り運営委員会で検討、本会の伝統というべき、開催地との強力な連携が今始まったところです。

 会場の「グランシップ」(大きな船の意)は、東海道線「東静岡駅」真ん前の絶好の地の利。会場内に劇場まであり、多様な企画ができそうです。メイン会場のホールは、何と4000人収容。よほど魅力的な企画を練らなければと気を引き締め合いました。

 9月30日は、伊豆の長泉町で講演。出生率が高く子育てしやすい町として有名です。町の主催でしたが、仕切っているのは本会のグループ会員ばかり、といってよいほど。子育てしやすい町は中高年女性の元気な町だと実感しました。来年3月には、静岡県東部でプレ・イベントを計画中とか。全国の皆様、07年9月8〜9日の静岡大会の予定を、日程にお入れください。そして静岡の皆さんの活動を応援しましょう。

 NHK教育放送で「団塊世代」の特集が五夜連続で放送されます。そのうち二夜は私がコメンテーターとして出演します。

テレビ放映番組ご案内

NHK教育テレビ「福祉ネットワーク」
「団塊シニアの挑戦」 5夜連続のシリーズ
10/9(月) から 10/13(金) まで  20:00〜20:30
再放送は、
翌週の 10/16(月) から 10/20(金) まで  13:20〜13:50

「週刊WABAS」第28号

 今注目の「団塊」の世代の特集がNHK教育放送・福祉ネットワークの拡大版として3時間にわたって放送されます。9月30日(土)午後7時から。本会会員もいる早稲田のグループが生中継で出演します。私、樋口恵子はほんのちょっと「団塊への注文」というインサートで顔を出すかも知れません。

 またNHKラジオ第一放送、10月8日(日)9日(月)2夜連続で、少子高齢社会について話をします。22:15からです。お時間があったらぜひ聞いて、ご感想をお寄せください。

 鳥取大会に参加した会員からメールが届きました。ちょっと良い話なので皆様にお届けします。

全国大会雑感
高齢社会をよくする女性の会・ふくしま 岸 南海子

 鳥取大会に参加した。元気な女性の集まりであることはいつものことだが、中には病気と闘いながら参加している高齢者もいらっしゃる。

 わたしが参加した「第5分科会:老いて安心の地域医療」は、首長・医師会理事・産婦人科医と吉武輝子さんがパネリストであった。分科会で話されたことは、別に報告されるからここでは記さないが、とても感動的なシーンがあったことをお話しておきたい。

 吉武さんは、大きな病気を30年も抱え続け、最近では大腸がんの手術もされている「そんな日常のあり方」を淡々と元気印のままに話された。

 ひと通りパネリストの発表が終わり、フロアからの意見や質問が終わったときに、わたしの前の席の方が手を上げた。小柄な高齢の方だった。
「意見でも、質問でもないけれど」と前置きして、遠慮がちに「沢山の病気を持って生きているので、吉武先生の元気をいただきたい。抱いてもらっていいですか」というのであった。吉武さんは間髪を入れず席を立ってこられて、その方をやさしくハグされた。席に戻るその方の表情は少し涙ぐみながらもとても柔らかかった。

 全国大会は、高齢社会をよりよいものにしていくことを目標に、盛り沢山のテーマをかかえて開催されていて、中には難しい政策論争的な場面もあるけれど、今回のような全く人間的なソフトムードの場面があってもいいと思ったりした。

 ちなみに、第5分科会は「終了後吉武先生にハグしてほしい人は一列に並んで・・・・」という馬庭コーディネーターの指示があってなごやかに終了した。

「週刊WABAS」第27号

ラジオ放送のお知らせ

● 当会理事長 樋口恵子

番組名:
NHKラジオ第一放送(全国放送) 2夜連続放送
「特集 21世紀日本の自画像」
『人口減少社会の衝撃をこえて(仮)』
放送日:
第一夜 10月8日(日)22:15〜22:55
第二夜 10月9日(月)22:15〜23:00

『女の本屋の物語』
(発行ウイメンズブックストアゆう、発売ドメス出版)と出版記念会に感謝
中西豊子(高齢社会をよくする女性の会・京都代表)

乾杯の音頭をとる大阪の会の山田芳子さんと著者(左)
乾杯の音頭をとる大阪の会の山田芳子さんと著者(左)

 残暑お見舞い申し上げます。このたび、『女の本屋の物語』を上梓いたしました。私が女の本屋をはじめた八十年代、樋口恵子さんの著書を始めフェミニズム関係の出版が急増しました。ウイメンブックストアも私も、それらの本から沢山の力を貰い、また本を応援しながら伴走してきたように思います。そんな活動のことを、ぜひ書き残しておくようにと、強く薦めてくれたのは、現在のウイメンズブックストア代表の森屋裕子さんです。私自身の生い立ちや、夫のことなども書き加えました。上野千鶴子さんが贈ってくれた「解説」に、「フェミニズムが、一人ひとりの個性をもった女たちの生き方そのものであることが伝わってくる」とありますが、ぜひ若い方々に伝わればと思います。

 8月5日、この本に登場して頂いた方たちや、一緒に運動をしてきた仲間たち百人近くが集まり、盛大な出版記念パーティを開いて頂きました。当会からも素敵なお花を頂き会場が華やぎました。

 ご一緒した仕事や活動のことをそれぞれに熱く語ってくださり、会場は更に盛り上がりました。改めて、たくさんの方たちのお力添えで生きてこられたことを思い、感激のひとときでした。 謝々

「週刊WABAS」第26号

 残暑お見舞い申し上げます。

 地方の皆様は、お盆の帰省等でのお客様を迎え、お墓参りや夏祭りと、人々の交流も盛んで、さぞかし賑やかなことでしょう。都会は車も人も少なくなり束の間の静寂です。その静けさの中で、「高齢社会をよくする女性の会、第25回全国大会・鳥取」の準備が追い込みに入りました。女優の小山明子さんの記念講演、鼎談、分科会、寸劇「シングルまんだら」全六帖(その1死んだら帖、その2ぼけたら帖など)、と盛りだくさんです。9月9日、10日、鳥取県倉吉市で開催、ぜひご参加ください。以上PRでした。さて、今回の樋口恵子さん、どこに出没しましたか?

今週の樋口恵子です

本会理事 清集館主 佐々木都さんと
本会理事 清集館主 佐々木都さんと

 8月6日、長野・高齢社会をよくする女性の会メンバー20?人が、佐久市・清集館に集い、持ち寄りのお料理を前に心ゆくまで話し合いました。たまたま私が軽井沢町夏季大学に招かれ、近くに16年も閉めきりの私の山小屋があるので、そこに集まろうということだったのです。しかし16年も使わなかった家は、タタミ、フスマはカビだらけ、トイレに水は出ない。あたりまえといえばあたり前、人間も家も使わないとかくの如く成り果てる、という見本のような結果でした。少し手を入れて、来年は皆さんをお迎えできるようにしたいと思っています。あるものは使おう、集いの場をつくり、出会う機会を増やそうよ、そうすれば家にも人にもカビは生えないでしょう。

 長野のメンバーは、50代から70代まで、農村型起業の方も何人かいらして、高齢女性が生き生きと働いているありさまが語られました。障がい者などの福祉の場で働く方々、ボランティアとして活躍する方々など、身も心もしっかり使って、一方でしっかり楽しむ方々の集まりでした。農村に基礎を置くという意味でも、「長野の会」は本会で貴重なグループです。心からのご発展をお祈りします。お手製のご馳走はあまりにたくさんあって、全部はいただけませんでした。すみません。お話のほうは本会の活動の中でいつか必ず生かすように心がけます。

テレビ放映番組ご案内

 緊急にテレビ放送が決まりましたのでお知らせ申し上げます。7月、世界人口デーにジョイセフ主催で行われたシンポジウムがNHK(教育テレビ)土曜フォーラムで放送されることになりました。パネリストは樋口恵子、阿藤誠(人口学者)、池上清子(国連人口基金)。西田さん(ジャーナリスト)の司会です。テーマは少子高齢化で、当日基調講演の猪口邦子担当大臣のお話もインサートされる見込みです。今、社会の焦点のテーマですから、晩夏の土曜日、夜更けまでじっくりごらんいただければ幸いです。

テーマは「少子高齢化社会」
教育放送  土曜フォーラム (世界人口デー、シンポから)
8月26日(土) 午後11時30分から12時40分まで
正確に言えば2日にわたります。

「週刊WABAS」第25号

 今年の梅雨は、各地に豪雨の被害をもたらし、多くの方の尊い生命を奪いました。自然の前には力及ばぬ人間の姿を、改めて感じながら梅雨明けの報を聞きました。梅雨と真夏の境目が、ハッキリしない東京ですが、皆様もどうぞ、よい夏休みを! とお祈りしています。事務局は、夏休みなし。そういえば、こちらも休みなし、で全国を駆け回っている樋口恵子さん、今回は疲れない話で、皆様お茶などご自分で入れていただいて、どうぞご覧下さい。

今週の樋口恵子です

 町田市で開かれた「社会を明るくする運動」の大会に6月中旬お招きを受けて出かけました。町田市はゴールドプラン時代の地域保健福祉計画を、なぜか私が委員長、副委員長が本会理事の石毛さん、主要メンバーで合宿をしたりして、つくづく若い情熱で練り上げたものだと思い返しました。当時全国市町村で計画がつくられましたが、正副委員長とも女性は珍しいと言われたものです。

 久しぶりの町田市。当時の係長が貫禄十分の部長さんでした。相模原在住の創立当初からの会員、小川あきのさんが会いにきて下さいました。小川さんは86歳。保育所から特養まで経営する福祉のオールマイティーのような方です。高齢者の虐待問題にぜひ取り組みたいと若々しい情熱を語りながら、「まだボナスをいただいていますから」と本会に多額の寄付をいただきました。オールドパワーの力と情熱を受け止めた一日でした。

「週刊WABAS」第24号

 事務局に隣接している江戸時代からの由緒あるお寺「太宗寺」から、盆踊りの「東京音頭」「炭坑節」「ドンパン節」が太鼓に合わせて賑やかに流れてきました。並ぶ屋台やゆかた姿は昔恋しくもあり、都会のビル街に突如現れたささやかな地域交流に、ホッとしていたら、今週の樋口恵子理事長の原稿は、ゾッとする話。ユーレイではありません。足がある怖い人たち。

 災難は忘れる前にやってくるのですから、読めば何かの時に役に立つかもしれません。

今週の樋口恵子です

コペンハーゲン中央駅
コペンハーゲン中央駅

 旅ゆけばコペンの空の下、続編です。

 デンマークと言えば、アンデルセン、美しい風景と福祉マインドあふれる人々が住む安全な国。それが私たちのイメージでした。ところがコペンハーゲン中央駅で、私たち一行のひとりがハンドバッグを盗られたのです。それも、パスポート、カード、ケータイ、現金(円とドルとクローネ)、デジカメ、お好焼きで言えば「全部入り」で取られてしまったのです。


 手口は単純で3人組ぐらいの若い男たち。ひとりがレストランへ飛び込んできて大声で私たちの席の近くで何かわめく。全員がそちらに注目し、やがて間もなく男と仲間らしき客席にいた男が連れ立って出ていく。あとで脇に置いたハンドバッグがないのに気が付いた──というわけです。

 裕福に見える日本の中高年女性が狙い目で、執拗に波状攻撃をかけて、時には暴力的な行為もあるようです。日本大使館には3日に2件の割りで被害届けがあり、大使館ホームページでは危険情報を出していたそうですが。大使館の親切迅速な対応で、皆一緒に帰国する事ができましたが、つくづくパスポートの写しは持っていくこと、あるいは戸籍抄本・写真を余分に持って出ることが必要だと思いました。独り暮らしが多くなる世の中、夜中に日本の家族を起こして、抄本の写しをFAXして貰えるとは限らないのです。

再会場面
再会場面

 私ともう一人は、駅を歩いて交番を探す間に「背中に変な物がついているよ」と話し掛けられ、お互いに確認すると、灰色のペンキがベッタリでした。この時、ハンドバッグを床に置いたりしないで、大声で「ドーンマイン、ノープロブレム!」と叫んだので男は何もせず立ち去りました。実はわりと上等なジャケットで「ノープロブレム」どころではなかったのですが。このあと私がひとりで駅構内を歩いて、もうひとりの残った仲間を迎えにいくときも、しつこく話し掛けられ付きまとわれました。この時はすでにご難に合った仲間と交番で落ち合って、私はハンドバッグを含めてみんなそこに預けて来て手ブラでした。持っていたら間違いなくひったくられたでしょう。中央駅といっても、人影が疎らなところもあるのです。大使館の人から、狙ったら繰り返し襲うのが連中の特徴で。ケガがなかったのはご立派、と誉められました。

 今やパスポートも要らないEU諸国。人間と経済のグローバル化は犯罪のグローバル化でもあることを痛感した旅でした。こんな泥棒団との出会いはほんとに一期一会にしてもらいたいです。

「週刊WABAS」第23号

 週刊WABASが多くの皆様に愛され、期待されて、アクセスも増え、書き手も張り切り、6月17日の総会を迎える段になって何ということでしょう!ホームページ担当理事が急遽海外赴任。船長は居れど操縦士がいない船は前に進めない。途方にくれたこの半月余・・・。

 やっとホットラインが出来ました!ご安心ください。「さァどんどん書くわョ」と書き手の意気盛り上がってます。皆様もどうぞ盛り上がってください!おたのしみに。

今週の樋口恵子です

 五月末から六月初めにかけては、北欧の出会いの旅でした。

 IFA(International Federation on Ageing) 第8回大会がコペンハーゲンで開かれ、中西豊子さん(京都)、冨安兆子さん(北九州)、飯田恒美さん(福岡)の各地代表と共に出席。

 私は国連のSCOWが出した分科会で女性の声を政策に反映させたわが高齢社会をよくする女性の会の活動についてパネリストとして十分ほど発言することが出来、WABASのPRと、世界とくにアジアの高齢女性のネットワークの必要性を語りました。

 共感してくれた人も多く、たくさんのプレゼンテーションの中から選ぶ報告書(オクスフォード大学編集)の中に収められることになりました。

 来年6月30日は当会主催で東アジア中心の女性による高齢社会に関する会議を予定(場所は朝日マリオン)しています。

 どうぞ今から日程をおあけいただいて日本をはじめアジアの女性から世界に発信できる国際会議に盛り上げて下さいませ。

テレビ放映番組ご案内

お知らせです。急なことですみません。

NHK教育放送 福祉ネットワーク
7月 3日(月)20:00(夜8:00)
7月10日(月)13:20(再放送)
テーマは「検証・介護保険改正3ヶ月」

 今回はその中でも、新予防給付に回された「軽度」の人の悩みと、新しくスタートする「地域包括支援センター」の、こちらは動き出した好事例について。

 皆さん、どうぞNHK、あるいは本会にご意見をお寄せください。

 俵萠子理事が同じ番組の7月5日にご出演です

「週刊WABAS」第22号

インドに行ってきました。
袖井孝子(高齢社会をよくする女性の会副理事長)

 4月17日から19日まで、ニューデリーで開催された第6回アジア学術会議のジェンダー・ワークショップで、日本における女性科学者の現状について報告いたしました。

 外気温が38度前後という猛暑のため、3日間ずっと冷房のききすぎるホテルで過ごし、おかげで体調を崩しました。ワークショップでの報告や交流から得たインドの女性科学者の状況について、少しだけお知らせします。

 インドでも、状況は日本と変わらず、男性に比べて女性研究者は少なく、研究業績に男女差がないにもかかわらず、昇進は遅れ、助教授ではあまり差はないが、教授となるとぐっと女性が少なくなります。

 4都市における大学や研究所に働く理学研究者の調査によると、490人中56人が女性で、その比率は18%でした。総務省統計局の調査によると、日本における理学研究者の女性比率は、2000年時点でわずか10%。ただし、日本は、全国データであり、企業に働く研究者も含まれていますので単純な比較はできませんが。

 インドでは、今なお男児が好まれる傾向にあり、農村部では女児が中絶や間引きされることもあるようです。女性は識字率も低く、政府が禁止しているにもかかわらず、持参金が少ないために追い出されたり、殺される女性もあるとのこと。貧富の差の激しいインドでは、たくさんの雇い人を使う女性がいる一方で、乳幼児を抱いて路上で物乞いをする女性も見かけました。

 インドの平均寿命は、男性60歳、女性63歳(2003年)。中国と違って、出産抑制政策を採っていないので、21世紀半ばには、総人口が中国を抜くと予測されています。中国とインドを合わせると、高齢人口は膨大な数になります。21世紀の高齢者問題は、アジアに集中するでしょう。今後は、アジアの高齢化に注目する必要がありそうです。

「週刊WABAS」第21号

今週の樋口恵子です

 いつまでも朝日社会福祉賞で浮かれているようでお恥ずかしいのですが、ほんとに素敵なお祝いの句を頂戴いたしましたので、ご披露いたしたいと存じます。

 三月初めに大阪へ講演に出かけたとき、関西在住の本会理事、黒田輝政さん、ドーンセンター館長、竹中恵美子さんたち7人が集まってお祝いをしてくださいました。その主催者の一人、山林知左子さんは創立以来のメンバーで第2回大会(神戸)の立役者です。その山林さんが親友の鳥越やすこさん(50代、母上を介護中)から託されて、私にお渡しくださいました。

関西でのお祝い風景
関西でのお祝い風景

「高齢社会をよくする女性の会」道のりに思いをはせて
「朝日賞拓(ら)く千尋(ひろ)の道なりき
(ここで、笙ひちりきの賑わいをいれて)
「朝日賞みな春光のオーラもの」
「受賞祝(ほ)ぐ声の麗(うら)らの幾音色」
(ひな祭りの五人囃子から)
「紅梅やまなざし凛とをみなたち」

 こんなに本会の動きを見つめ喜びをともにしてくださる方がいらっしゃるのです。実は私、三月中ごろからずっとカゼをこじらせていましたので、このすばらしい祝句を拝見するのが遅くなったのです。でもおかげで二度お祝い気分になれました。

 カゼもどうやら治まりかけています。本会の活動のほうは、週刊WABAS等でお知らせのように、前にも増した参加者が集まって順調にすすんでいます。六月の総会直前に、国連NGOによる「高齢女性」コペンハーゲン会議にも出席する予定です。このところ私ばかりでなく本会役員の海外視察、会議参加が盛んで、総会にはそのご報告もしたいと企画をたてています。総会は6月17日(土)、記念講演とトークは会員外のご参加大歓迎です。