7月14日、長野県鹿教湯温泉で、標題の楽しい講演会が開かれた。主催は上田市女性活躍実行委員会。本会関係者は大阪・三重・新潟・関東圏から14人が参加した。 緑が折り重なる山々に囲まれた昔ながらの湯治場的雰囲気の鹿教湯温泉に1泊、名湯と地元野菜が美味しい食事、マスクしながらでも対面は楽しいと異口同音だった。
企画の発端は、主催者が、セカンドハウスを鹿教湯温泉に求めた堂本暁子さんの卒寿お祝い会をしたいと持ちかけたところ、「お祝いよりも、女性の未来を考える会など企画してくれたら何かお役に立ちたい、協力したい」、との堂本さんの鶴の一声で、同い年の樋口理事長、若手の天野惠子さん、名執雅子さん、中島恵理さん、とあっという間に豪華メンバーの集合となり、実現したのだという。著名人が一堂に会したこんなに大掛かりな文化イベントは鹿教湯温泉では初めてだと、関係者は準備しながら興奮していた。
講演は、ベテラン揃いなので中身の濃い有意義な講演が続き、誰ひとり席を立たない。最後、ヴァイオリニストの中澤きみ子さんがStradivariusの音色で、満席の聴衆を魅了。名器の冴えた高音の素晴らしい音色は今も耳に残る。
アンコールに応えた中澤さんが、いま戦火に慄くウクライナの人々に捧げたアベマリアは圧巻! 満場の拍手は鳴りやまない。
普段は大ホールでしか聞けない72歳の中澤きみ子さんの演奏を、手の届く身近なところで聞けた贅沢さに、今度は参加者が興奮した。主催者・参加者の興奮はとうとう閉会を30分引き延ばすという結果を記録したこととなる。 (事務局)
会員歴が長い方は、理事長(当時は代表)が、月2回ペースで、土曜日の朝、大阪読売テレビのスタジオから、「ズーム・イン」に生出演されていたのをご存知のはず。
金曜の夜、東京の仕事を終えて、新幹線で大阪へ。大阪のテレビが終わるとその足で、各地の講演会場へ、という強行スケジュールをこなしておられました。若さとエネルギーの塊みたいな代表は、会員・役員からは「走る広告塔」の異名を取り、帰りには本会の活動を宣伝してくるという、いまは懐かしい思い出です。
結構真面目でニュース性の高い番組でしたが、その司会が桂文珍さん。岩田公雄さんもメインキャスターでした。
文珍さんが、本会の会報「男・老いを語る」に原稿を寄せてくださったのは1993年3月、軽妙洒脱な文章と人気そのままの写真がたいへん好評でした。
昔々のご縁が、以下の番組につながりましたので、ご紹介いたします。 2回に分けて放映されますが、文珍さんとの対談は、最後の10分間位だそうです。朝が早いので、苦手な方は一週間の見逃し配信をご利用ください。
国会会期末を控えた6月15日、樋口恵子理事長は、立憲民主党ヒアリングに招かれ、出席した。立憲民主党では、孤独・孤立支援PT(座長・徳永エリ議員)をたちあげ、コロナ禍における孤独・孤立問題、いわゆる「おひとり様」の将来不安の解消にとりくんでいる。
徳永座長は、「おひとり様問題」と命名したかった女性議員に対して、「おひとり様」は寂寥感が際立つとして反対の声が男性議員に根強く、「孤独・孤立支援PT」に決定したと裏話を披露し、独身議員・年齢的に親の介護に直面している議員が多いので、自身の問題として捉えていることを冒頭に説明された。
理事長は先ず、健康寿命と平均寿命の期間の男女差、男性8.84年、女性12.35年で、女性は要介護期間が男性より3.5年も長いとされる。子育てケアは全生物が行うことだが、介護は人間だけがするいわば「人間の証明」でもある行為だから、「介護」を捨てることなく、介護保険を原点に戻して使いやすくし、高齢者には健康寿命延伸対策をすすめ、すべての人が「ワーク・ライフ&ケアバランス人生」を送れるように、政策を先行させてほしいと強調。
団塊世代が後期高齢者入りする2025年を目前に、家族の形態が激変した長寿・少子社会の介護を支えるのは、「血縁にたよらない新たな地域社会の構築」と「ロボットなどIT活用」だと指摘し、「地域包括支援センター」を核として、地域の人の「食・職・触」の「三しょく」が地産・地消で支え合うシステムを構築できれば、平和と豊かさのもとに日本人が築き上げた「人生100年時代」を次世代へ継続可能な社会として残せるのではないか、と語り続けた。
会場は20人を超す議員の出席で盛会だったが、惜しくも時間切れ。いまの「成年後見制度」は家族が存在した当時のままの血族中心の保証制度であることから、早急の改正法案提出をしてほしいこと、高齢者が社会参加しやすい交通事情と足の確保を実現してほしいことなどは早口で終わらざるを得なかった。 ※高齢者の「足」の問題を提起した木村民子理事の文章は、樋口レジュメに添えて、立憲民主党事務局に提出した。(於:衆議院第一議員会館、立憲民主党会議室) 文責・事務局
人生100年時代を輝いて生きている先頭集団のトップランナー、赤松良子さん91歳、樋口恵子さん88歳、合わせて179歳のツーショットをご覧ください。
お二人が尊敬する先輩、田中寿美子さん(日本の政治家・評論家、1909〜1995)について話が弾みます。もしご存命ならば110歳の田中先生。面倒見のよい先輩として若い人たちの活動を支援し、育てることにご尽力された田中先生には、よく手づくりの食事もご馳走になり、心も体も育ててもらったと振り返り、先生への惜しみない賛辞に終始しました。先生が晩年リュウマチの痛さに苦しまれたことだけはお手本に出来ないからと、赤松さんは、?病気をしないように気をつけ、健康のために近所の散歩を30分位している ?経済的なことは少し若い時から考えておく ?大事な友人仲間は若い人を探すことも大切「政治スクール・赤松塾」で教えることは楽しい、とお元気の秘訣を話されました。
樋口さんは『老〜い、どん』(婦人之友社刊)がベストセラーとなり、その中で介護は要らないがちょっとの支援がほしい70代後期から90代初期を「ヨタヘロ期」と称して、その10年間にも及ぶ高齢者の生き方が日本の未来を決めると説き、「ヨタヘロ期」は流行語として独り歩きし始めました。
まさにヨタヘロ期の大道を歩くお二人から出たのはなんと「88歳は米寿、90歳は卒寿、そのあとは99歳の白寿までお祝いがないことはつまらない」「新しくつくりましょう」なんていう? 「90代中間、いつでもどこでもみんなお祝い」「毎年お祝い会ができれば楽しいし、なければつくるのが私たちよね」元気の秘訣はここにもあり。
赤松さん、これからの夢は?「晩年は本と花に囲まれていたいわね。まだ晩年ではないけど、本はよく読みます。ここに花が少ないなと思ったら私自身が花だと思えば…ね」究極の元気の秘訣、見つけました!
樋口理事長の所長退任記念講演会の会場は、高齢女性と若い大学生が群れ集う貴重な光景が見られた。樋口さんは、誰しも歴史の中の存在として生きている。とりわけ樋口さんの世代は戦争を体験し、戦後価値観がガラッと変換した時代を生き抜いてきた。自身の兄上は勤労動員された造幣局で若くして亡くなられている。
だから樋口さんは、妹としての思いを俳人正岡子規の妹、律に重ね合わせ、話は佳境に入る。律の献身的な看病も虚しく、子規が亡くなった後、律は裁縫を学び、その腕で共立女子職業学校の正教員の座に就いた。律の自立した見事な生き方は、恵まれた高等教育を受けている現在の女子学生に対する熱いメッセージである。
自分の未来の目標のために、「今の自分をあきらめない。自分が明るく生きてこの世の光となれ」と樋口さんは結んだ。(木村民子・記)
2019年8月29日、NWEC(国立女性教育会館)で行われた2019年度男女共同参画フォーラムにおいて、Qの会主催のワークショップ「議席の半分に女性を!〜政治分野における男女共同参画推進法制定から1年〜」が開催されました。
赤松良子代表のあいさつ、Qの会からの「法施行後1年を振り返って」の報告(石毛^子)の後、池永肇恵内閣府男女共同参画局長からは、行政のお立場から「政治分野における男女共同参画の推進について」のお話がありました。
続いて「選挙をかく戦えり−当事者は語る」と題して、5名の方から体験談をお聞きしました。“かく戦えり”を受けての会場発言はとても活発で、やはり「候補者男女均等法」成立が確実に女性たちの背中を押しているのだと、実感を得ることができました。 (佐藤千里・記)
<事務局より> 本会からは、Qの会担当運営委員の石毛^子さん、佐藤千里さん、運営委員の伊藤恭子さん、会員の石川県・常光利惠さん、新潟県・黒岩秩子さん、山口県・田中隆子さん、埼玉県・柿沼トミ子さん、東京・円より子さん、長岡老いを考える会(5人)と、しっかり発言するメンバーが揃ったので、次々意見を述べて、内容の濃いワークショップとなりました。
この7月の12〜13日の全国大会in秋田には、韓国の高齢社会をよくする女性の会・テジョン(WABAS大田ゴサリ)から7名の方が参加。引き続き、7月15日には韓国の全国WABAS大田ゴサリからのメンバーが東京の事務局を来訪、韓国から9名、本会の運営委員7人が集い、交流会が開かれました。
韓国の高齢化率は14.4%(2018年)ですが、出生率は日本より低く、少子高齢化の高波は日本以上に激しく襲ってくるでしょう。
今、政府レベルでは日韓関係は大変厳しい状態ですが、こういう時こそ私たち民間による親密な交流が必要です。私たち高齢社会をよくする女性の会は、韓国の女性たちとこれまでも親しく交流、とくに韓国の介護保険導入時には討論を重ねたものでした。
今後とも、世界でトップを切って高齢化していく両国の女性たちが、ますます親しく経験を交換し合い、知見を積み立て、世界をリードし得るように願っています。ほんとに韓国の皆さま、よくお出でくださってありがとうございました。 (理事長 樋口恵子)
さる6月9日(日曜日)『あなたの腎臓を守るために』と題して東京丸の内でセミナーが開かれ、200人からの出席者があり、将来透析になる可能性のある人が1,300万人という我が国の時代背景を感じさせる催しとなりました。
この催しは当会の理事でもある松村満美子が代表を務める、NPO法人腎臓サポート協会の主催で行われたもので、腎臓病について不安のある方及びそのご家族、一般市民を対象に申し込みを受け付けました。当会の会員さんにも東京地域の方にはご案内のチラシを入れましたが、満員御礼になり、何人かの方にはお断りをしたことをお詫びいたします。
東京医科大学の菅野義彦先生、群馬大学の小松康弘先生の講演、腎臓を守る食事を管理栄養士の先生から、もしも透析や移植が必要となったら医療者と患者と一緒に考えようという話、患者さん方を交えてのパネルディスカッションなど盛りだくさんな内容で大盛会のうちに終わりました。
会場にお越しいただけなかった方には改めてお詫び申し上げ、腎臓病に不安をお持ちの方は「腎臓病なんでもサイト」(NPO法人腎臓サポート協会のホームページ)で、当日のセミナーの一部とともに腎臓病についての情報を提供しておりますので、ご覧いただければ幸いです。
「山上の光賞」は日本の広範な健康・医療・医学分野において素晴らしい活躍をし、社会貢献している80歳以上の方々を顕彰する目的でつくられ、今年は第5回目です。 この賞の特筆すべきことは、過去の栄光を讃えるのではなく、今も現役で、まさに山上から光を注ぐように活躍している方を表彰しています。5部門(医師・研究者・看護保健・ボランティア・公衆衛生)に分かれて審査が行われ、今回はボランティア部門で「高齢社会をよくする北九州女性の会」代表・冨安兆子(よしこ)様が、5月21日、東京のホテルでその栄誉を受けられました。
推薦者は、第2回の受賞者でもある「腎臓サポート協会」の松村満美子理事長(本会理事)で、本会の樋口理事長は、第1回目から審査委員の任を務めています。
裏話は、初め70歳以上の方を顕彰することでスタートしたのに、現役の対象者があまりにも多くて、75歳以上に引き上げたが追いつかず、今回は80歳以上と、ハードルが上がったそうです。まさに“長寿高齢現役社会”日本の「山上からの光」は、「人生100年時代」を受けて、ますます輝き続けることであろうと、冨安さんを囲んで喜び合った皆さまの様子をお知らせいたします。
去る4月17日、グループ会員、よくする会米子は、創設25周年のお祝いに樋口理事長の講演会を組み入れ、和やかな中にも活気あふれる会員の様子は、会報268で報告がありますので、お楽しみに。
ここでは、よくする会米子の地域活動、まちなかカフェ「わだや小路」についてご紹介いたしましょう。
地域の高齢者が気軽に集え、仲間と語らい、引きこもりや孤立から脱却する場として「Cafe酔芙蓉」をオープンしています。毎月第3水曜日の午前10時から12時まで、コーヒー200円で、気ままにおしゃべりし、カラオケに合わせて童謡や懐かしい歌を合唱しあい、好評を博し、認知度も上がってきました。
大きな口を開けて声を出し歌うことにより、顎を丈夫にし、肺活量もアップ、高齢者の誤嚥による肺炎防止にも大いに役立つはずだとは、会代表の早原彰子さん。引きこもり、認知症予防にも効果ありと実感でき、地域包括ボランティアの一端を担っているのは、よくする会米子の皆さま。ウエイトレス姿も板についています。
重厚な古民家は、黒光りした建材が歴史とぬくもりを感じさせてくれ、天井の梁もそのままのホッとする空間です。
常連と初顔が大声で歌いだすと、ボランティアのウエイトレスも一緒に合唱、ストレス発散にもなり、次回を約束して帰る姿に次回の活動のエネルギーを貰える、と皆さま楽しそう。”活動は楽しく” の原点を見せてくれました。