国連婦人の地位委員会(CSW)は、この3月の集会でテーマの1つに「高齢社会と女性」を選び、日本からは「BPW」の平松昌子さんがスピーチしました。
その中で、80代で活躍する女性として、赤松良子さん、堂本曉子さん、そして本会の樋口恵子理事長が紹介されました。
樋口理事長の項では、「WABAS」の国内外の活動が報告されています。
3月15日、「田中寿美子の足跡に学ぶ〜女性と政治のこれまで、これから〜」(主催/田中寿美子の足跡をたどる会、共催/アイ女性会議)が日比谷コンベン ションホールで開催された。田中寿美子さんは1995年3月15日ご逝去(享年85歳)されこの日は祥月命日にあたる。
全国から集まった人々で会場は立ち見が出る大盛況。溢れかえるほどの熱気を遺影の田中寿美子さんは美しい微笑みで受け止めていた。
田中先生は1909年、神戸生まれ。津田英学塾卒。田中稔男氏と結婚後1948年労働省婦人少年局に入局、女性の地位向上、売春防止法制定に尽力、1961年のカイロ会議では基調報告を行った。1965年参議院全国区に社会党から出馬し高位で初当選、その後社会党女性初の副委員長として活躍。市川房枝さんらと婦人議員連盟を立ち上げ国会での女性議員の力を結集し、さらに問題解決のために日本婦人会議、女性問題懇話会を結成、リーダー役を務める傍ら研鑚に励み、後進の育成にも惜しみない力を注いだ実践活動家として尊敬を集めている。
主催代表あいさつを井上輝子さん。ゲストあいさつは赤松良子さん。シンポジウムは角田由紀子(弁護士)・浅倉むつ子(早大法学学術院教授)・福島みずほ(社民党副党首)・樋口恵子(本会理事長)さんという超豪華メンバーで角田さん、福島さんはともに本会会員です。それぞれ専門の立場から田中寿美子さんを語り、樋口さんからは「婦人問題懇話会の門をたたいたことが自分のキャリアの出発点だった。田中先生は党派を超えて人を評価し、人をリスペクトできる人、他者を″愛せる達人″であったから幅広い層の人々の結集を可能にした。老いも若きも田中先生のおかげで問題点に挑む勇気を得、人生を豊かにできたのではないか。」自身も含め達人に育てられた人がいかに多いかを語っていた。
より詳しくは『田中寿美子の足跡〜20世紀を駆け抜けたフェミニスト』井上輝子監修、アイ女性会議発行、一冊1,500円(税・送料別)のご購読を。
去る12月14日(日)、討ち入りと同じ日に行われました。会場は「四谷区民ホール」。久しぶりの広い舞台で、テーマは、すでに2回の勉強会を経て内容を深めている鉄道事故賠償裁判をもとに「認知症とともに生きる」でした。基調講演には、老年病認知症の第一人者、秋下雅弘先生を迎え、呼び物の全自動式パノラマ大シンポは、4つのセッションに分けて、本会ならではの素晴らしいゲストが北は札幌から、と豪華に勢ぞろい。本来ならお一人お一人に講演をお願いすべき方々に、7〜8分に縮めてお話し下さいという無茶なお願い。にもかかわらず、司会・タイムキーパーの顔を立ててくださり、その分内容は整理された濃密なお話となり、参加者からは「稀にみる内容の深い充実した話を多方面(法律・医療・看護・施設・家族・政府・自治体)から聞くことができた」と大絶賛を浴びました。
最後は本会呼び物の呼子の笛と太鼓(実はこれがリース。2泊3日で借りに行き返しに行く。料金と手間を考えると、実に30分くらい叩いていたい)と「赤穂浪士」の音楽に乗せて、白鉢巻りりしい浪士たちが勢ぞろい。お馴染みの皆様にはこれがなくては「討ち入りシンポ」ではないと言われるくらい名場面です。加えて今年は、厚労省OBの両雄が大石内蔵助と吉良上野介役を見事に演じ、いつもは内蔵助役の理事長が、敵味方の手を携えて「おのおのがた、いざ最高裁へともに討ち入ろうではないか」には、舞台も会場もやんやの大喝采。こんな賑やかな討ち入りは、長い討ち入り歴史上、初めてでした。
早速、東京新聞、中日新聞には24日朝刊に大きく記事が掲載されました。名古屋高裁の判決に対して最高裁はどんな決定をだすのか、注目していきたいと思います。皆様のご協力、ご支援に感謝いたします。詳細は次号(237号)会報に掲載いたしますので、ご覧になりたい方は事務局まで。
週刊WABAS第120号では、中高年の介護離職は社会の大損失!と題して、昨年9月10日、田村憲久厚生労働大臣に「介護離職ゼロをめざすための要望書」を提出したことを報告しました。(120号参照)
この要望書は、それぞれの立場・団体で、介護と仕事の両立や地域福祉の推進活動をしている19人の名のもと、本会が事務局となり、当日は上原喜光さん、山極清子さん、袖井孝子さんと私が提出者となりました。
ことの重要さは大臣も十分把握されており、予算がなくてもすぐできることはないかと知恵の交換、まず一歩として「愛称やシンボルマークをつくる」のはどうか。大臣はとても乗り気で、真剣に受け止めてくださいました。
そしてとうとう、8月6日、厚生労働省は「仕事と介護を両立できる職場環境の整備促進のためのシンボルマーク「トモニン」の愛称決定」を発表いたしました。これからは仕事と介護を両立できる職場環境を整える企業は、このマークを使ってよい、ことになります。
仕事と育児の両立をすすめる「くるみん」マークに加えて、こんどは仕事と介護の両立をすすめる「トモニン」マークができたことを、そしてその成立に私たちの会も大きな役割を果たせたことをお知らせ申し上げます。
自分の最期はどのように迎えたいのか、高齢者自らが考えるべきときがきた、として医療・介護・法律などの専門家を招き、重ねた勉強会の貴重な記録集です。
本会創設30周年記念事業の一環として2011年から取り組んだ「人生最期の医療を考える」活動は、勉強会7回、高齢当事者とその家族に行った「人生最期の医療に関する調査」(5千4百もの回答を得た結構大きな調査)、倶進会からの助成金を得て行った調査報告会と、それぞれの場で注目を集め、その結果として出版された内容の濃い、意義ある出版物だと自画自賛。
ご執筆いただいたのは、渡辺敏恵(自分らしい生き死にを考える会代表)、新田國夫(医療法人社団つくし会理事長)、石飛幸三(特別養護老人ホーム「芦花ホーム」常勤医)、苛原実(いらはら診療所院長)、木村晋介(弁護士)、小賀野晶一(千葉大学法経学部長)鈴木利廣(明治大学法科大学院教授)の各先生方です。
「口から食べられなくなったときどうする」…「認知症・看取りと在宅医療の重要性」…「尊厳死・安楽死と終末期における法」… それぞれの専門家からの示唆に富んだお話は、ご自分のそしてご家族の終末期医療のあり方を考える上で大いに役立つことと思います。ぜひご一読ください。
※定価(本体2,000円+税) ミネルヴァ書房刊
4月17日午前中、衆議院消費者特別委員会に参考人として、消費者法改正に関する意見を述べてきました。
参考人は、新宿区長・中山弘子さん、消費者問題に詳しい弁護士の池本誠司さん、本会を代表して私、の3人です。
近ごろ高齢者に狙いを定めた詐欺・悪徳商法被害はうなぎのぼり。地域全体で狙われやすい高齢者を支えるためには、新たなネットワークが必要です。改正消費者安全法には、相談体制の強化、消費者安全確保地域協議会・協力員の組織化などが定められています。
本会の「京都グループ」では、支え合い活動の壁となる「個人情報保護法」の運用に関して、2012年9月、消費者庁に要望書を提出。今回の消費者安全法改正の中には、協力員たちが必要な情報を共有して見守ることが盛り込まれました。資料として会報(218号)が配布され、国会議員さんたちに本会の活動を認識していただけるよい機会でした。地方のグループ活動から国の立法に影響を与えた、とちょっと胸を張りたい気分です。
J-Win こと ジャパン・ウィメンズ・イノベイティブ・ネットワーク は長年にわたって 企業における女性活躍の推進に取り組んでいます。
J-Win では、経営戦略として女性活躍推進に取組み、優れた成果を上げた企業を毎年表彰しています。 この 「J-Win ダイバーシティ・アワード」 審査会の委員長を、ここ数年務めています。
今年、大企業トップの言葉で印象に残ったのは、「女性のほうが視野が広い」(生活も家庭も体験しているから)、 「女性のほうが集中力がある」(出世とかの思惑より仕事の面白さで取り組む)。 なるほど、時代は動いている、と感じました。
赤松良子WINWIN代表の呼びかけに応え当会も役員団体として協力している「クオータ制を推進する会」の主催で、3月7日国際女性デー院内集会「日本の国会に<202030>実現を!」が参議院議員会館で開催されました。 三浦まり氏、シン・キヨン氏など学究による基調スピーチのあと、自民党・野田聖子議員をはじめとして、各政党からも続々と国会議員が参加、クオータ制(女性割り当て)への実践や意気込みを語りました。 続くパネルディスカッションでは、全日本おばちゃん党の谷口真由美氏が「オッサン政治に物申す」で会場を大いに沸かせ、国際的な見地から大崎麻子氏が公約の意義を説明。 男性の立場ではワークライフバランスの研究者、渥美由喜氏が政・経済界へ苦言を呈し、参加者からは要望や期待の声が上がりました。 最後に樋口恵子理事長が閉会の挨拶として「この会で確かに時代が変わりつつあると実感した。安倍総理が海外でも強調している女性の活用を注視し、成果を期待したい」と締めくくりました。
介護保険制度の行方が揺れ動く中、本会大阪の会では
生活支援を地域事業に移管する問題を中心に、利用者・家族などに
詳細な調査を実施しました。 結果は軽度者への生活援助の必要性有効性を
物語るもので、10月30日の社会保障審議会・介護保険部会で、
本会 井上由美子理事から提出、受理されました。
当初の政府案に修正を加える一助になったと思われます。
(11月末には村木事務次官との懇談も予定されています。 大阪の会から
小林敏子 代表、植本眞砂子 調査実行委員長、東京から 井上、樋口など参加予定)
記録的な酷暑と豪雨に見舞われたこの夏ですが、皆さまお元気に無事乗り越えられましたか、お伺い申し上げます。
やっと涼しくなり、北の地方では紅葉前線が山から里へ下りてきているようです。秋は地域の活動も多く、お忙しいことと思います。皆さまのますますのご活躍をお祈りしています。
本会も、今年の全国大会は 7月12日〜13日、茨城県水戸市で開催され、”黄門さま御一行”が会場内を巡って盛大かつ賑やかな大会となりました。
その後、特に大好評だったソンポジウム 「いまどき日本の家族絵巻」 から、アンコール勉強会として、8月は 「熟年婚活いまどき事情」 について板本洋子さん、9月には 「熟年離婚いまどき事情」 について渥美雅子さんに、水戸の壇上では語れなかった部分をじっくりと話してもらいました。
さて、2014年の全国大会は千葉市で、9月20日(土) 一日限りでの開催予定です。
「人生100年、笑って大往生」 をメインテーマに、シンポジウム、分科会、寸劇、ダンスなど盛りだくさんのプログラムを企画中ですが、中でも寸劇はこの期に新劇団を結成しようと本格的な取り組みがなされるそうで、本会自慢の即興・即席の 「劇団 WABAS」 とは大違いらしく、こちらもご期待ください。
第1回の打ち合わせ会のスナップをご覧いただきながら、2014年9月20日を今からご予定にいれておいてくださいませ。